CA MP5A2の調整
本日はMP5シリーズの中でも、あまり見かける事のないMP5A2の調整内容を御紹介致します。
CLASSIC ARMYのMP5A2です。
オーソドックスなスタイルですが、飽きのこないデザインですね。
初期モデルのロアレシーバーは、アンビタイプではありませんが、後期型のセレクターに比べ確実な操作が可能です。
今回は本体購入と同時に内部調整を御依頼頂きました。
では、早速分解してみます。
メカボックスはアッパーレシーバーから取り外す事も可能ですが、この個体は噛み合いがきつかった為にロアレシーバーから取り外しました。
全体的にタイトな噛み合わせです。
メカボックスを取り出しました。
ベアリング式のメカボックスです。
最近のロットはメカボックス後方からスプリングを交換できるタイプに変更されたそうです。
メカボックスを開けます。
生産ロットによるものなのか、わかりませんが、ボアアップタイプのシリンダーが使用されていました。
内部を点検したところ、取り立てて不具合のある個所はありませんでしたが、シリンダーヘッドとシリンダーのクリアランスがタイトで、既存のOリングがちぎれていました。Oリング分のクリアランスがとられていなかったせいだと思います。
手持ちの工業部品用のOリングで最適な物があったので、交換して本来の気密を確保する事ができました。
当初、シリンダー、ピストンヘッド、シリンダーヘッド共にスタンダードタイプに変更する事も検討しましたが、お客様のご意向もあり、ボアアップタイプを使用する事に致しました。
各ギヤに関しては未動作品という事もあり、摩耗などは見たりませんでしたが、ベベルギアのバリが多く見受けられたので研磨致しました。
軸受のベアリングは脱脂したうえでグリスを圧入し、ピストンレールのバリを磨き、スムーズに動作するようになりました。
セミのレスポンスにも影響を与えかねるほどトリガースプリングが非常に硬かったので、私共の試作品のトリガースプリングを使用いたしました。
各部、点検を行い、グリスアップをして、メカボックスの作業は完了です。
メカボックスをロアレシーバーにセットして、動作確認を行います。
今回は御希望の初速が0.2gBB弾で93m/s位との事でしたので、SUBZEROのS80スプリングを使用しました。
トリガースプリングを交換したせいもあって、セミの動作性もよくなり、連続した指切りも可能となりました。
次にチャンバー、インナーバレルの点検です。
チャンバーはストローク量が足りていなかったので、アジャスターを加工して適正ホップ位置がちゃんと調整できるように加工致しました。
インナーバレルに関してはホップ窓近辺のバリ取りを行い、清掃して完了です。
SBDの取り付けも問題ありませんでした。
本来であれば、これで全ての部品を組み付けて完了となるはずなのですが、
ストックを取り付けようとした際に、何かが足りません。
取り外した部品がどこかに行ってしまうはずもなく、延々と悩んだ挙句、購入先へ問い合わせてみたところ、メーカーにコンタクトを取って頂きました。
その足りないであろう部品はこれ↓です。
本来、メカボックス、ロアレシーバー、ストックを結合する為に必要な部品ですが、
これがどこを探しても見当たらないのです。
後日、購入先から連絡があり、この最新のロットはメカボックス後方からスプリングを交換できる仕様となった為に、この部品は付属していないとの事でした。
現状だと、この部分にストックを止めるピンが収まるとストックは抜けないというメーカーの見解です。
ですが、この状態ではストックピンが後ろに抜けはしないでしょうが、ストックの前後ガタが大きく、スリングを取り付けた際には力の入り具合でストックが抜け落ちる確率が高く、このままお客様にお渡しするわけにもいかないので対策を考えました。
そして、考えた結果、このような部品を作りました。
不要なインナーバレルから削り出して製作しました。(画像はまだ製作途中の段階です)
先端にテーパーをつける事により、左右への抜けを止め、左右の削り込み量を変えることで前後のガタを減らすように致しました。
取り付けるとこんな感じになります。
これにより、レシーバーとストックの間に1mm程度の隙間はできますが、ストックの前後ガタは皆無となりました。この部品自体もしっかりと収まっています。
ゲームでの使用も全く問題ありません。
以上で、作業は完了となります。
弾速を確認します。
東京マルイ製バイオBB弾0.2gを使用しホップを全開放状態で計測します。
最高で93.5m/s、10発平均で92.7m/sとなりました。
動作テストにおいても、セミオートのレスポンスは新品状態から格段に向上しました。
以上、今回はCLASSIC ARMY製 MP5A2の調整内容を御紹介致しました。
当店では、お持込みによる調整も随時承っております。
お申し込みはメール、電話にてお知らせください。
コチラからお問い合せ下さい。
SUB-ZEROスプリングはピークアーマメントオリジナルのスプリングです。
サブゼロスプリングは1本からオーダーメイドが可能です。
現在のラインナップからの変更は勿論、ショップオリジナルスプリングの生産及び量産も随時承っております。
ご質問や御不明な点などございましたら上記問い合わせ先まで何なりとお問合せ下さい。
SUB-ZEROブランド製品は卸販売も行なっております。
御希望の業者様はピークアーマメント 担当:関口までお問い合わせ下さい。
CLASSIC ARMYのMP5A2です。
オーソドックスなスタイルですが、飽きのこないデザインですね。
初期モデルのロアレシーバーは、アンビタイプではありませんが、後期型のセレクターに比べ確実な操作が可能です。
今回は本体購入と同時に内部調整を御依頼頂きました。
では、早速分解してみます。
メカボックスはアッパーレシーバーから取り外す事も可能ですが、この個体は噛み合いがきつかった為にロアレシーバーから取り外しました。
全体的にタイトな噛み合わせです。
メカボックスを取り出しました。
ベアリング式のメカボックスです。
最近のロットはメカボックス後方からスプリングを交換できるタイプに変更されたそうです。
メカボックスを開けます。
生産ロットによるものなのか、わかりませんが、ボアアップタイプのシリンダーが使用されていました。
内部を点検したところ、取り立てて不具合のある個所はありませんでしたが、シリンダーヘッドとシリンダーのクリアランスがタイトで、既存のOリングがちぎれていました。Oリング分のクリアランスがとられていなかったせいだと思います。
手持ちの工業部品用のOリングで最適な物があったので、交換して本来の気密を確保する事ができました。
当初、シリンダー、ピストンヘッド、シリンダーヘッド共にスタンダードタイプに変更する事も検討しましたが、お客様のご意向もあり、ボアアップタイプを使用する事に致しました。
各ギヤに関しては未動作品という事もあり、摩耗などは見たりませんでしたが、ベベルギアのバリが多く見受けられたので研磨致しました。
軸受のベアリングは脱脂したうえでグリスを圧入し、ピストンレールのバリを磨き、スムーズに動作するようになりました。
セミのレスポンスにも影響を与えかねるほどトリガースプリングが非常に硬かったので、私共の試作品のトリガースプリングを使用いたしました。
各部、点検を行い、グリスアップをして、メカボックスの作業は完了です。
メカボックスをロアレシーバーにセットして、動作確認を行います。
今回は御希望の初速が0.2gBB弾で93m/s位との事でしたので、SUBZEROのS80スプリングを使用しました。
トリガースプリングを交換したせいもあって、セミの動作性もよくなり、連続した指切りも可能となりました。
次にチャンバー、インナーバレルの点検です。
チャンバーはストローク量が足りていなかったので、アジャスターを加工して適正ホップ位置がちゃんと調整できるように加工致しました。
インナーバレルに関してはホップ窓近辺のバリ取りを行い、清掃して完了です。
SBDの取り付けも問題ありませんでした。
本来であれば、これで全ての部品を組み付けて完了となるはずなのですが、
ストックを取り付けようとした際に、何かが足りません。
取り外した部品がどこかに行ってしまうはずもなく、延々と悩んだ挙句、購入先へ問い合わせてみたところ、メーカーにコンタクトを取って頂きました。
その足りないであろう部品はこれ↓です。
本来、メカボックス、ロアレシーバー、ストックを結合する為に必要な部品ですが、
これがどこを探しても見当たらないのです。
後日、購入先から連絡があり、この最新のロットはメカボックス後方からスプリングを交換できる仕様となった為に、この部品は付属していないとの事でした。
現状だと、この部分にストックを止めるピンが収まるとストックは抜けないというメーカーの見解です。
ですが、この状態ではストックピンが後ろに抜けはしないでしょうが、ストックの前後ガタが大きく、スリングを取り付けた際には力の入り具合でストックが抜け落ちる確率が高く、このままお客様にお渡しするわけにもいかないので対策を考えました。
そして、考えた結果、このような部品を作りました。
不要なインナーバレルから削り出して製作しました。(画像はまだ製作途中の段階です)
先端にテーパーをつける事により、左右への抜けを止め、左右の削り込み量を変えることで前後のガタを減らすように致しました。
取り付けるとこんな感じになります。
これにより、レシーバーとストックの間に1mm程度の隙間はできますが、ストックの前後ガタは皆無となりました。この部品自体もしっかりと収まっています。
ゲームでの使用も全く問題ありません。
以上で、作業は完了となります。
弾速を確認します。
東京マルイ製バイオBB弾0.2gを使用しホップを全開放状態で計測します。
最高で93.5m/s、10発平均で92.7m/sとなりました。
動作テストにおいても、セミオートのレスポンスは新品状態から格段に向上しました。
以上、今回はCLASSIC ARMY製 MP5A2の調整内容を御紹介致しました。
当店では、お持込みによる調整も随時承っております。
お申し込みはメール、電話にてお知らせください。
コチラからお問い合せ下さい。
SUB-ZEROスプリングはピークアーマメントオリジナルのスプリングです。
サブゼロスプリングは1本からオーダーメイドが可能です。
現在のラインナップからの変更は勿論、ショップオリジナルスプリングの生産及び量産も随時承っております。
ご質問や御不明な点などございましたら上記問い合わせ先まで何なりとお問合せ下さい。
SUB-ZEROブランド製品は卸販売も行なっております。
御希望の業者様はピークアーマメント 担当:関口までお問い合わせ下さい。
2016年07月16日 Posted by PEAK
at 12:04
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