LCT AKS74の調整
またまた大変ご無沙汰してしまいまして申し訳ございません。
昨年の暮から調整の御依頼が大幅に増えまして、ブログ掲載用の画像を撮る暇もなく
日夜、電動ガンの調整に追われております。
さて、今回は久々にLCTのAKS74の調整を御依頼頂きました。
画像は作業完成の状態です。マガジンは47用ですが・・・
今回、御依頼頂いた内容は
・AKS74Uのフロントキットの組込
・メカボックスのメンテナンス
・AKS74Uのフロントキット組込に伴う初速調整
まず、今回はお客さま御自身でフロント周りを分解した状態の本体とLCT製AKS74Uのフロントキットをお持込み頂きました。
メカボックスを取り出します。
非常に完成度の高いメカボックスです。
メカボックスを開けます。
グリスの状態やパーツ構成を見たところ、日本国内で調整されたようです。
ですが、メカボックスを開けた際にコロンと鉄片が出てきました。
出てきた破片です。
いずれにせよ、この破片が何のパーツものなのか徹底的に調べてみると
このメカボックスにはオール金属歯のピストンが使用されていました。
最初は白いグリスに紛れていたので分からなかったのですが、ピストンについたグリスを取り去ると後端のラックギヤが欠けているのが分かりました。
ピストンのラックギヤを点検すると最後端の歯にはセクターギヤとの接触した形跡があり、さらにその前にある歯にはセクターギヤとの噛合による摩耗が見受けられました。
赤丸がセクターギヤの歯のない部分と接触した跡で、青丸はセクターギヤとの噛合で出来た跡です。
セクターギヤ側や軸受にも損傷があると思い、ギヤのグリスを落としたところ、ギヤ側には何ら問題がなく、軸受も同様に損傷はありませんでした。
再度、メカボックスにセットして、どのようにして、こういう状態になったのか、確認してみたところ、
通常の物よりもピストンの歯が高い為にピストンが動作中、常にセクターギヤが干渉していたようです。
この原因はパーツ選定によるものと思われます。
オール金属歯ピストンはレートの高いスプリングを使用する場合や高回転を要求される場合には、非常に有効なパーツですが、今回のようなセッティングの場合は、あまり必要としません。
以前にも、当ブログにて書いたことがありますが、良いと言われているパーツや高額なパーツで全てを組み上げても、良い結果は生まれません。
では、調整内容に話を戻しましす。
メカボックス内のパーツを全て取り外し、他に破片等がないか確認し、清掃を行いました。
シリンダーヘッド、ノズル、には問題ありませんでしたが、シリンダーについてはインナーバレルをクリンコフのサイズ(270mm)に変更するので容積の変更を行いました。
メカボックス側のピストンレールにもバリや変形があったので、修正を行いました。
軸受はメタル製なので、ギヤ周りのグリスにはSuper ZOILを使用し、シリンダー、ピストン周りにはシリコングリスを使用しました。
ピストンはポリカーボネイト製の適正品を使用し、ギヤなどの干渉が無いことを確認し組込みました。
御希望の初速が0.2gBB弾で92~93m/sでしたので、SUB-ZEROのS90スプリング
次にインナーバレルをカットします。
この作業を行った後に気付いたのですが、ホップ窓に大幅な加工があり、パッキンを取り付けると、かなり大きな空間が開く状態でした。
ホップの可変時にパッキンの変形を回避するであろう加工ですが、大きく削りすぎてしまっているので、せっかくの空気もここから全て漏れてしまう状態でした。この辺りの変更についてはお客様から一任を頂いておりましたので、手持ちのステンレス製インナーバレルに適正な加工を施し組込みが完了致しました。
ピストンやピニオンギヤなどの異音は殆ど消え、非常に静かな動作音となりました。
弾速を確認します。
イーグルフォース製バイオBB弾0.2gを使用しホップを全開放状態で計測します。
最高で93.4m/s、10発平均で92.38m/sとなりました。
以上、今回はLCT製AKS74の修理内容を御紹介致しました。
当店では、お持込みによる調整も随時承っております。
お申し込みはメール、電話にてお知らせください。
コチラからお問い合せ下さい。
SUB-ZEROスプリングはピークアーマメントオリジナルのスプリングです。
サブゼロスプリングは1本からオーダーメイドが可能です。
現在のラインナップからの変更は勿論、ショップオリジナルスプリングの生産及び量産も随時承っております。
ご質問や御不明な点などございましたら上記問い合わせ先まで何なりとお問合せ下さい。
SUB-ZEROブランド製品は卸販売も行なっております。
御希望の業者様はピークアーマメント 担当:関口までお問い合わせ下さい。
昨年の暮から調整の御依頼が大幅に増えまして、ブログ掲載用の画像を撮る暇もなく
日夜、電動ガンの調整に追われております。
さて、今回は久々にLCTのAKS74の調整を御依頼頂きました。
画像は作業完成の状態です。マガジンは47用ですが・・・
今回、御依頼頂いた内容は
・AKS74Uのフロントキットの組込
・メカボックスのメンテナンス
・AKS74Uのフロントキット組込に伴う初速調整
まず、今回はお客さま御自身でフロント周りを分解した状態の本体とLCT製AKS74Uのフロントキットをお持込み頂きました。
メカボックスを取り出します。
非常に完成度の高いメカボックスです。
メカボックスを開けます。
グリスの状態やパーツ構成を見たところ、日本国内で調整されたようです。
ですが、メカボックスを開けた際にコロンと鉄片が出てきました。
出てきた破片です。
いずれにせよ、この破片が何のパーツものなのか徹底的に調べてみると
このメカボックスにはオール金属歯のピストンが使用されていました。
最初は白いグリスに紛れていたので分からなかったのですが、ピストンについたグリスを取り去ると後端のラックギヤが欠けているのが分かりました。
ピストンのラックギヤを点検すると最後端の歯にはセクターギヤとの接触した形跡があり、さらにその前にある歯にはセクターギヤとの噛合による摩耗が見受けられました。
赤丸がセクターギヤの歯のない部分と接触した跡で、青丸はセクターギヤとの噛合で出来た跡です。
セクターギヤ側や軸受にも損傷があると思い、ギヤのグリスを落としたところ、ギヤ側には何ら問題がなく、軸受も同様に損傷はありませんでした。
再度、メカボックスにセットして、どのようにして、こういう状態になったのか、確認してみたところ、
通常の物よりもピストンの歯が高い為にピストンが動作中、常にセクターギヤが干渉していたようです。
この原因はパーツ選定によるものと思われます。
オール金属歯ピストンはレートの高いスプリングを使用する場合や高回転を要求される場合には、非常に有効なパーツですが、今回のようなセッティングの場合は、あまり必要としません。
以前にも、当ブログにて書いたことがありますが、良いと言われているパーツや高額なパーツで全てを組み上げても、良い結果は生まれません。
では、調整内容に話を戻しましす。
メカボックス内のパーツを全て取り外し、他に破片等がないか確認し、清掃を行いました。
シリンダーヘッド、ノズル、には問題ありませんでしたが、シリンダーについてはインナーバレルをクリンコフのサイズ(270mm)に変更するので容積の変更を行いました。
メカボックス側のピストンレールにもバリや変形があったので、修正を行いました。
軸受はメタル製なので、ギヤ周りのグリスにはSuper ZOILを使用し、シリンダー、ピストン周りにはシリコングリスを使用しました。
ピストンはポリカーボネイト製の適正品を使用し、ギヤなどの干渉が無いことを確認し組込みました。
御希望の初速が0.2gBB弾で92~93m/sでしたので、SUB-ZEROのS90スプリング
次にインナーバレルをカットします。
この作業を行った後に気付いたのですが、ホップ窓に大幅な加工があり、パッキンを取り付けると、かなり大きな空間が開く状態でした。
ホップの可変時にパッキンの変形を回避するであろう加工ですが、大きく削りすぎてしまっているので、せっかくの空気もここから全て漏れてしまう状態でした。この辺りの変更についてはお客様から一任を頂いておりましたので、手持ちのステンレス製インナーバレルに適正な加工を施し組込みが完了致しました。
ピストンやピニオンギヤなどの異音は殆ど消え、非常に静かな動作音となりました。
弾速を確認します。
イーグルフォース製バイオBB弾0.2gを使用しホップを全開放状態で計測します。
最高で93.4m/s、10発平均で92.38m/sとなりました。
以上、今回はLCT製AKS74の修理内容を御紹介致しました。
当店では、お持込みによる調整も随時承っております。
お申し込みはメール、電話にてお知らせください。
コチラからお問い合せ下さい。
SUB-ZEROスプリングはピークアーマメントオリジナルのスプリングです。
サブゼロスプリングは1本からオーダーメイドが可能です。
現在のラインナップからの変更は勿論、ショップオリジナルスプリングの生産及び量産も随時承っております。
ご質問や御不明な点などございましたら上記問い合わせ先まで何なりとお問合せ下さい。
SUB-ZEROブランド製品は卸販売も行なっております。
御希望の業者様はピークアーマメント 担当:関口までお問い合わせ下さい。
2014年02月08日 Posted by PEAK
at 18:16
│メンテナンス