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 Posted by ミリタリーブログ  at 

MASADA CQBの調整

今日はマグプルPTS MASADA CQBの調整内容を御紹介致します。


以前にも御紹介致しましたが、今回は当ブログを御覧頂き同様な調整を依頼頂きました。
今回はマサダのウィークポイントでもあるホップの掛かりと初速の向上、
さらにサイクルアップを御希望です。

ちなみに、この個体は日本総代理店によるASGK仕様です。

作業前に動作確認を行ったところ、初速は75m/s程度、サイクルは給弾不良を起こして
いた為に計測は出来ませんでした。
また動作と共にスプリングの共鳴音が大きく、これ以上の動作は内部を損傷致しかねるので、早速分解してみます。


お馴染みのメカボックスです。

外観に異常は見受けられません。


メカボックス後部からスプリングを取り出します。

かなり短いスプリングです。いわゆるスプリングカットによる初速を調整したようです。
一緒に写っているのがSUB ZEROのスプリングです。


さらに豪快にカットしたようで切り口が鋭利に尖っています。

この切り口がピストン内部を削り、樹脂の粉がスプリングに付着しています。
このカットされたスプリングの線径を計ったところ、海外仕様相応太さでした。


メカボックスを開けます。

発売されて間もないせいか、使用頻度も少なく、磨耗や欠損などは見当たりません。
念の為、全てのパーツを清掃し、新たにグリスアップを行います。

気密に関わるシリンダーヘッドのOリングが適正の物ではなかったので国産品に交換しました。
また前回と同様にインナーバレル長に対し、フルサイズシリンダーを使用していたのでシリンダーを加速タイプへ加工を行います。
また軸受けが固定されていなかったので、固定するのと同時にシム調整を行っております。
サイクルアップも考慮し、ピストンへクラッシュ防止対策を施しました。
モーターはリポを使用されるとの事でしたので、G&P M120モーターを使用。
スプリングは加速シリンダーとしたのでサブゼロのS90スプリングを使用します。


では、次にチャンバーブロックへの加工を行います。

ブロックを固定しているHEXビスとスプリングピンを抜いて取り出します。
よく、このスプリングピンが抜けないと御質問を頂くのですが、必ずピンの外径にあったピンポンチを使用して下さい。
サイズに適正でないピンポンチを使用すると、ピンの中にポンチが入ってしまいピンを壊すばかりか、最悪の場合、ドリルでピンを粉砕しなければならないケースにもなりかねます。
またピンの頭を見ると、叩き込んだ方は平たく潰れているのでどちらから差し込んだのか、分かると思います。
無理せず注意して作業を行ってください。


レーシーバーから抜き取ったチャンバーブロックです。

相変わらず、グラグラです。
以前と同様にアルミ板を加工し、スペーサーで固定します。
この個体は横方向へのガタもあったので、メカボックス用のシムを利用し固定しました。


次にインナーバレルユニットの点検を行います。

一緒に写っている半透明のパッキンが装着されていました。
柔らかさは問題ないものの、ホップを掛ける枕の部分の位置や高さが悪いので適正品へ交換しました。
インナーバレル内の清掃も行っております。


各パーツを組み上げて完成です。



初速を確認します。
イーグルフォース製バイオBB弾0.2g、ホップ開放状態で計測

まずはセミオートでの計測

最高で94.28m/s、10発平均で約93m/sとなりました。


次にフルオートでの計測
リポバッテリー7.4vを使用

初速は約91m/sで16.14発となりました。
調整前のスプリングの共鳴音も静かとなり、給弾不良につきましても解消しました。


今回、このMASADA CQBを調整して気付いたのですが、個体による違いが、かなりあることに気付きました。
特にチャンバーブロックについては鋳造ゆえの歪があるようで、固定をする方法が一遍通りの作業ではありませんでした。
またスプリングカットによる初速調整方法についても疑問が残りました。

もし、同様な御希望がございましたら、何なりとお問い合わせ下さい。
以上、当店のPTSマグプル製 MASADA CQBの調整を御紹介致しました。
また当店では、お持込みによる調整も随時承っております。
ぜひ、お問い合わせ下さい。




今回の調整でも使用したSUB-ZEROスプリングはピークアーマメントオリジナルのスプリングです。

SUB-ZEROブランド製品は卸販売も行なっております。
御希望の業者様はピークアーマメント 担当:関口までお問い合わせ下さい。

  

2013年04月06日 Posted by PEAK  at 12:19Comments(0)メンテナンス